粉茶と粉末茶は別物?
スーパーやお茶屋さんに行くと、いろいろな種類のお茶があって「どれにしようか迷う……」という方も多いのではないでしょうか。
緑茶、ほうじ茶、番茶などお茶そのものの種類はもちろんのこと、実はお茶は茶葉の形状によってもさまざまなタイプが存在します。
今回はその中でも、知っているようで知らない「粉茶」と「粉末茶」の違いを詳しく紹介していきます。
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風土日和シリーズ 国産べにふうき緑茶は、静岡県産の厳選された茶葉のみを使用し、独自のシーマ製法で微粉末加工したべにふうきです。 近年話題を集めているメチル化カテキンが豊富に含まれているべにふうき。そんなべにふうきの茶葉を独自のシーマ製法で微粉末加工しているため、べにふうきの栄養を丸ごと摂取できます。
そもそもお茶の種類って?
お茶と一口に言っても、茶葉の形状によってさまざまな種類があります。そのなかでも代表的なものが「茎茶」「芽茶」「頭茶」「粉茶」の4種類です。
① 茎茶(くきちゃ)
玉露や煎茶に多いタイプの茶葉です。仕上げの加工工程で、選別機を用いて新芽の茎のみを抽出するため、さわやかな香りや風味が楽しめます。
茎茶の中でも玉露や高級な煎茶のものは「かりがね」と呼ばれて重宝されているほか、赤褐色の太い茎は地域によっては「棒茶」と呼ばれ親しまれています。
② 芽茶(めちゃ)
お茶の仕上げ加工工程で、茶葉の芽の先の細い部分を選別したものです。玉露や煎茶に多く、高級茶として知られる一番茶や二番茶から選別するため、味が濃く出るのが特徴です。
③ 頭茶(あたま茶)
茶葉の大きさをそろえる工程で出る、比較的大きなサイズのもののことを言います。関西ではほうじ茶や玄米茶の原料として使用されることが多いです。
柳の葉のような形状をしていることから、頭柳(あたまやなぎ)と呼ばれることもあります。
④ 粉茶
仕上げの加工工程で、ふるいなどで選別された細かい粉のみを抽出したものです。一般のお茶よりも安価にもかかわらず質の高いものが多くあります。
粉のお茶は大きく分けて4種類
近年では顧客のニーズの増加により、粉のお茶もいろいろな種類のものが販売されるようになりました。
正式な名称がないものも多いのですが、基本的には粉のお茶は大きく分けて「粉茶」「粉末茶」「抹茶」「インスタント」の4種類に分類できます。
これらはすべて粉のお茶となりますが、それぞれ特徴が異なります。
もちろん粉茶と粉末茶も見た目は似ていますが、製造方法や飲み方などに違いがあります。
それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
粉茶
粉茶とは、玉露や煎茶の製造過程で細かく粉砕されて粉状になったものだけを集めたお茶のことです。「出物」と呼ばれることもあります。
粉茶はお茶の葉や茎を切断する際に出るものなので、お湯に溶けることはなく、茶殻が残ります。
したがって、粉茶を淹れるときは網目の細かい深蒸し用の急須を利用するか、茶こしを使う必要があります。
粉茶は昔からお寿司屋さんで使うお茶に多いです。最近ではティーパックの中のお茶としても用いられることが多いです。
粉末茶
粉末茶とは、煎茶や玄米茶、ほうじ茶などの茶葉を、特殊な機械を用いて微粉末に粉砕したもののことを言います。
粉末茶はそのままお湯に溶かして飲むことができるものも多いため、急須で淹れる必要はありません。
水でも溶けますが、茶葉に含まれている食物繊維などは残ってしまうので、基本的にはお湯を使った方が良いでしょう。
また、粉末茶はそのまま飲む以外にも、ティーパックの中身や、料理やお菓子などの原料としても使用されています。
用途によって色や味、粒の大きさなどが異なるので、用途に合わせた粉砕方法を用いて製造されます。
粉末茶の場合、お茶の栄養分が丸ごと摂取できるので、健康や美容のためにお茶を飲みたいと考えている方には特におすすめです。
ただ、香りがなくなりやすく、時間が経過すると色も褪せていく傾向があります。
抹茶
抹茶は原料となる碾茶を丸ごと粉砕して粉末化したもののことを言います。
茶葉をそのまま粉砕するという製造過程は粉末茶と同じですが、抹茶の場合、通常のお茶よりも原料や栽培、製茶に大変な時間と手間がかかります。
実際に茶葉ひとつとっても、抹茶にするためには茶葉を揉まずに乾燥させた後、葉脈などを取り除く必要があります。
そのため、品質は千差万別ですが、茶は基本的には通常のお茶よりも高価なもの抹となっています。
インスタント茶
一度抽出したお茶に熱風を当てて乾燥させ、顆粒や粉末状にしたものがインスタント茶です。
加工方法は商品によって異なりますが、主に「真空乾燥法」、「凍結乾燥法(フリーズドライ製法)」「噴霧乾燥法(スプレードライ製法)」などが用いられています。
普通の粉末茶とは違い、お茶の粉が沈殿することがなく、冷水でも溶けやすいのが特徴です。
また、インスタント茶には、お茶以外に保存料や固形にするためのデンプン原料(デキストリンなど)が含まれているため、長期保存ができます。
品質や価格など自分に合ったお茶を見つけよう
お茶は茶葉の種類のみならず、製造方法や形状によっても品質や価格が異なるので、自分のスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
例えばお茶を気軽に飲みたいという方は、お湯でも水でも溶けるインスタントが一番良いでしょう。
一方で、しっかりと急須を使って飲みたいという方は、粉茶がオススメです。
また、健康や美容のためにお茶の成分をなるべく多く摂取したいという方には、粉末茶がオススメです。
粉末茶は茶葉をそのまま粉砕しているので、お茶の成分を丸ごと摂取できるからです。
保存のための添加物も入っていないものが多いのも魅力的ですね。