花粉症を予防したい
いまや全国で1300万人も患者がいると言われる花粉症。
欧米では枯草熱(こうそねつ hay fever)と呼ばれる事が多い花粉症。
イギリスで最初にこの病気が認知され、初めて病名が付けられた際に、当時は牧草の枯草と接触した為に発病したと考えられていた為です。
花粉症はスギやヒノキなどの花粉の飛散が原因となるアレルギー性の病気ですが、現在確認出来ている原因花粉は約60類!!
スギやヒノキだけでなく、白樺やブナ、ハンノキ、ケヤキ、コナラ、ブタクサ、よもぎなど、一年中何かしらの花粉が飛んでいて、その花粉に苦しんでいる人がいるんです。
酷い人は年中、鼻炎状態が続いたり、目がかゆかったり、それらの症状で睡眠不足になったり、集中力が低下したり。
去年までは何ともなかったのに、いきなり発症し、ずっと苦しみ続けているという様に、一度発症してしまうとなかなか厄介な病気です。
そもそも花粉症とは、体の中でどんな事が起こっている状態なのでしょうか??どうして花粉症になるのでしょうか??


花粉症の症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりだけでなく、目の症状(充血や涙、かゆみなど)を伴います。
その他、下痢や喉のかゆみや皮膚のかゆみ、熱っぽい感じの症状が出る人も。
またハンノキやイネ科花粉症の方には、あるフルーツや野菜を口にすると、口の中がかゆくなったり、腫れ上がる口腔アレルギー症候群という症状もあります。
それらの症状を引き起こし、日常生活に影響を及ぼす花粉症ですが、全国の20~39歳の花粉症になったことがある会社員、公務員、自由業の男女を対象とした ある製薬会社が行った調査では、約80%以上の方が仕事や婚活などに花粉症は影響を及ぼすと回答。
中でも一番多かったのは仕事に影響を及ぼすというもの。
鼻水や鼻づまりにより、何度も鼻をかむために集中力が切れたり、時間のロスが出る。取引先とのやり取りの際に、鼻づまりで伝わりにくい。
3秒に一回くしゃみが出る為、仕事にならなくて会社を早退せざるを得なくなった。常に鼻水や鼻づまり状態が気になり、精神的に情緒不安定になったり、集中が出来ない。
などなど、花粉症の影響は仕事のパフォーマンスに大きく影響を及ぼしている事がわかります。
また婚活に影響があると答えた女性は、肌荒れや化粧崩れが大きな原因と考えている様です。
異性に鼻水やくしゃみをしている姿など、みっともない姿を見せたくなくて、つい消極的になってしまうという外見のイメージダウンを心配して、なかなか恋愛に積極的になれないという人も。
女性にとっては頻繁に鼻をかむ行為は、悩みの種ですよね。
一方で、在宅ワークや室内業務が多い人、工場勤務の方などの中には、外出が少ない為に影響はかなり薄いという人も。
働き方や恋愛にまで大きく影響を及ぼす花粉症。
誰もがその可能性を秘めている以上、ますます「予防する」という概念は大切になってくるのかもしれません。

体の中で何が起こっているから花粉症の症状がでるのか?その仕組みについてお話しましょう。
まず、花粉という異物(アレルゲン)が目や鼻から体内に侵入すると、それを受け入れるかどうかを考えます。
そしてリンパ球が花粉は害を及ぼす侵入者と認識した場合、これに対抗するための物質を作ります。
この物質を「IgE抗体(免疫グロブリンE)」と呼びます。
IgE抗体は、哺乳類のみに存在する糖タンパクで、皮膚や粘膜に多くあるマスト細胞(肥満細胞)の表面に、まるでアンテナのように張りめぐらされます。
IgE抗体 のアンテナに再度、花粉がひっかかり、結合した時にマスト細胞の中にあるヒスタミンなどの化学物質が一気に分泌。
花粉をできる限り体から出そうと働きかけ、鼻水や涙が出て防御したり、かゆみなどの症状があらわれてくるのです。
体を守ろうとする一種の防御反応なのですが、それが過敏に花粉に反応するようになったのが、花粉症なのです。

一般的に遺伝的にアレルギー体質だったという事が主な原因と言われていますが、最近では食生活の変化が問題視されています。
なぜなら、同じ地域ので統計をとっても、圧倒的にお年寄りに花粉症の症状がみられる人が少ないからです。
インスタント食品等の加工食品や、スナック菓子や外食など、沢山の添加物を含む食事ではなく、昔ながらの和食を食べている人が多い年代であるという事で、食生活は大切だと考えられる様になっています。
またストレスや自律神経を乱す睡眠不足などの生活習慣も、花粉症の原因だと言われています。
そう考えると、まさに現代病という事なのでしょうね。
また大気汚染や都市化の影響も大きく関連していると考えられています。
アスファルトの多い都市部では、花粉が土に戻る事なく舞い上がるため、症状が出やすいとも。
花粉症になりやすい要因として、遺伝要因・環境要因・栄養要因の3つがあるという事です。

花粉症がニュースで取り上げられる時期に、鼻がグズグズする症状がでると「ついに私も花粉症?」とドキドキする人も多いはず。
いまや誰が花粉症になっても、去年まで大丈夫だったとしても、それはおかしくない話だからです。
さて、同じような症状に風邪がありますが、まずは風邪か?花粉症なのか?を見極めてみましょう。あなたはいくつ当てはまりますか?
1.どちらかというとアレルギー体質だ
2.鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみが一週間以上続いている
3.出るのは濁ってねばねばした鼻水ではなく、透明でさらさらした鼻水
4.雨の日は症状が楽に感じる
5.くしゃみが一日8回以上。連続する事もある。
6.毎年春になるときまって鼻水や鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみ症状が出る
これらに4つ以上該当する場合、花粉症の疑いがあります。
症状がひどくなる前に耳鼻咽喉科を受診してみる事をお勧めします。
そして花粉症だと診断されたら、生活空間だけでも快適に過ごせるように、体内に花粉を摂りこまない様に様々な工夫をしなければなりません。
お薬は確かに有用ですが、極力薬に頼らずに症状を抑えたいもの。
外出時には立体マスクやゴーグルタイプの眼鏡は威力を発揮してくれます。
洗濯物を取り込む時には花粉を掃う様にしたり、窓を開けっぱなしにしない、マスクをしておくなど、出来るだけ花粉を避ける行動を意識し、症状悪化を防ぐ様にしましょう。

予防という概念から行くと、努力出来る部分は限られています。
睡眠を十分にとり、バランスの良い食事を心がけ、自律神経を整える事。
また毎日の食事では、動物性脂肪の摂取を控えたり、アレルギー症状を推させる効果が知られているEPA(n-3系不飽和脂肪酸)を含む青魚やえごま油などを摂取するように心がけたり。
農研機構では2001年より「べにふうき茶」に多く含まれるメチル化カテキンの特性に注目し、全国で花粉症に苦しんでいる患者さんに、日常的に摂取でき、しかも副作用の心配が少なく、アレルギー症状の軽減をテーマに研究。
臨床試験でも通年性アレルギー(アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎)の他、季節性のアレルギー(花粉症)に対する効果も確認されたと、報告をしています。
同じく抗アレルギー作用のある甘茶やドクダミ茶を日常生活の飲料として摂取したり、黒にんにくなど免疫力を高める為の食材を摂取するなど、生活に簡単に取り入れられる食材を継続する事で、予防や改善効果が期待されています。
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春のぽかぽかは大好きだけど、花粉でムズムズするのは嫌ダネ〜。 |
べにふうき(紅富貴)


緑茶でお馴染み「カテキン」の含有量が特に多い「べにふうき」。一見すると普通の緑茶のようですが、実は一般的に良く飲まれている「やぶきた茶」には無いすごい成分がべにふうきには含まれていることが分かっています。
それが「メチル化カテキン」です。もともとべにふうきはカテキン含有量が多いお茶として知られていますが、そのなかでもタンニンの一種であるスクリクチニンとメチル化カテキンは特に豊富に含有しているそうです。このうちメチルカテキンは炎症を抑える作用が、スクリクチニンは体内で抗体を抑制する作用があるため、どちらも花粉の季節のつらい悩みを緩和してくれる効果が期待できます。
そのため、べにふうきは「目や鼻に不快感がある」「花粉の季節がつらい」という人には特にオススメです。また、カテキンには強い殺菌作用があるため、腸内の悪玉菌を減らし腸内環境を整えてくれるといううれしい効果も。さらにカテキンは脂肪細胞を活性化させる働きもあるため、ダイエットしたい方には一石二鳥にも三鳥にもなる優れものなんです!
べにふうきは通常の緑茶より渋みが強いこともありますが、それもカテキンが多く含有されているからこそ!もちろん渋みだけでなく、酸味や甘みも楽しめるので飲みやすさも抜群です。
甘茶


古くからお釈迦様の誕生日である「灌仏会」にお祝いとして使われてきた甘茶が、今美容のトレンドに敏感な芸能人やモデルの間で話題となっています。それもそのはず、甘茶には女性にうれしい栄養素がたっぷりと含まれていることが分かっているんです!
例えば甘茶には「サポニン」という成分が多く含まれています。サポニンはコレステロール値を下げたり脂肪を溜めにくくさせるほか、心身をリラックスさせる効果もあるという優れもの。胃腸の働きを良くする作用もあるので、お腹をすっきりさせたい方へもオススメです。
さらに甘茶に含まれているルブソシドという成分は、花粉の季節のつらい症状を緩和してくれる効果が高いと言われています。また、甘茶には甘味成分として「フィロズルチン」と「イソフィロズルチン」が含まれているのですが、これらは砂糖のおよそ200倍以上もの甘みを作り出しているのだとか!にもかかわらずカロリーは0なので、ダイエット中に甘いものが食べたくなったときに強い味方になること間違いなしです!
さらに甘茶には保湿や柔軟作用もあり、その効果の高さは化粧品に使用されることもあるほど!甘茶はお肌が荒れやすいダイエット中をサポートしてくれる要素もばっちりな、ポテンシャルの高いお茶と言えます。
どくだみ茶


日本三大薬草の1つとされる「どくだみ」。調理して頂くこともあるどくだみですが、古くから葉を乾燥させてからお茶として頂くのが一般的です。
一方で、「どくだみ茶って苦みが強そう…」こんな風に思っている人も多いかもしれません。確かにどくだみ茶には口に入れると独特の風味があるという特徴もありますが、それ以上に健康・美容ともにうれしい効果があることをご存知でしょうか?
どくだみ茶にはカルシウム、亜鉛、マグネシウムといったミネラルが豊富、さらにはデカノイルアセトアルデヒドやクエルシトリン、イソクエルシトリンなどフラボノイドも類もたっぷり含まれています。なので「最近少し太り気味かも」「お腹がスッキリしない」「肌トラブルがなかなか良くならない」という方には特にオススメ!
また、どくだみ茶には余分な老廃物を体外へ排出する作用があるカリウムも多く含まれているので、身体の巡りを良くしてお肌のケアにも役立ちます。さらに特に女性は積極的に摂取しておきたい鉄もどくだみ茶にはたっぷり含まれているんです!
ちなみにどくだみ茶はノンカフェインなので、お子さんや子育て中のママさんも安心してお飲みいただけますよ♪
えごま油


えごま油とは「えごま(荏胡麻)」という青じそに似た植物の種子から抽出される植物性の油です。えごま油の美容や健康効果はメディアでも多数紹介され、特に健康に敏感な人たちの間で一時期大きな話題となっていました。実際にえごま油にはどんな嬉しい効果が期待できるのでしょうか?
まずえごま油の特徴において、特筆すべきは「αリノレン酸」が豊富に含まれていることにあるでしょう。αリノレン酸とは青魚に多く含まれているEPAやDHAと同じくオメガ3脂肪酸のひとつで、人の体内では作り出すことができない栄養素なので、食事から摂取する必要があるものです。具体的な働きとしては血流を良くしたり、精神的な落ち込みを緩和したりといった健康的な作用が際立っています。また、αリノレン酸は肌を乾燥や炎症から守ってくれる効果もあるため、肌を美しく保ちたいという方にもオススメです。
ちなみにオメガ3脂肪酸自体が現代人に不足しがちな成分でもあるので、日常の食生活改善という面でもえごま油はオススメですよ!
黒にんにく


白いにんにくを長時間発酵・熟成させたものが「黒にんにく」です。黒にんにくと聞くと「ニンニク特有の匂いが強そう…」と思う人も多いかもしれませんが、実は黒にんにくにはあの独特な匂いが全くありません。それどころか長時間熟成させることでにんにく本来の糖度が増すため、まるでドライフルーツを食べているかのようなジューシーさと甘さが楽しめるんです!
また、黒にんにくにすることで白いにんにくが本来持っている栄養素が活性化されることがわかっています。例えば黒にんにくには、年齢からくるシワやたるみといったお肌のトラブルと戦ってくれる成分として注目されているポリフェノールが白い生のニンニクの約5倍以上、S-アリルシステインは約3倍以上も多く含まれているんです。また、黒にんにくはアミノ酸の1種であるアルギニンも生の白いにんにくと比べて約3倍も多く含有しているため、「最近疲れやすいな」「体力が落ちているかも」とお悩みの方にもオススメ!
黒にんにくは白いにんにくとは違って独特の匂いが無いうえ、胃への刺激も少ないため、子供から年配の方まで幅広い年齢層の方にお召し上がりいただけます。